「どうですか?」「なぜですか?」を重ねると、商談が尋問のようになります。そこで使えるのが、こちらから仮説を伝え、相手に訂正・補足してもらう会話です。
人は「違う」と感じると補足したくなる
質問に一から答えるより、提示された見方を直すほうが話しやすいことがあります。営業側が「私の理解ではこうですが、違っていたら教えてください」と仮説を置くと、相手は不足している情報を自然に補ってくれます。
EXAMPLE
「今は価格よりも、導入後に社員が使いこなせるかを心配されているように感じました。認識は合っていますか?」
実践する2つの型
1.事実に基づいて、良い点を伝える
「社員の方が自然に意見を出していて、風通しの良い会社ですね」と具体的な感想を伝えます。相手は「実は以前は違っていて……」と背景を教えてくれるかもしれません。褒め言葉はお世辞ではなく、観察した事実から作ります。
2.欲しい情報について、逆の仮説を置く
「今回はスピードより、まず品質を優先されたいのだと思いました」と伝えると、「実は納期が最優先です」と訂正が返ってくることがあります。故意に嘘をつくのではなく、現時点の仮説として提示することが重要です。
信頼を守る3つの注意点
- 断定せず「私の理解では」「違っていたら」と余白を残す
- 間違いを指摘されたら、言い訳せず感謝して理解を更新する
- 誘導したい結論へ追い込まず、相手の答えをそのまま受け止める
CONVERSATION FLOW
観察 → 仮説を短く伝える → 訂正を歓迎する → 要点を確認する。この順番なら、質問の数を減らしながら理解を深められます。
目標は「情報を取る」ことではない
この技術の目的は、相手を操ることではありません。自分の理解を開示し、共同で認識を正確にしていくことです。訂正しやすい空気をつくれる営業ほど、顧客の本音と早く出会えます。
質問と仮説を使い分け、本音が自然に出る商談を設計します。
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